BEARING
ベアリングの知識と選び方

ベアリングはスケートボードのスピードを左右する重要なパーツです。ウィールの両端にはベアリングを設置するための穴が付いており、1つのウィールに対して2つ、計8つのベアリングを装着します(※片面が黒っぽい素材のベアリングはその面を内側にして入れます。

両サイドシールドのものはどちらでも構いません。)そのためベアリングは通常8つセットで販売されています。ベアリング選びで重要なのは、スピードの付きやすさを判断するための規格であるABEC(エイベック)と信頼出来るブランドを知っているということです。以下で詳しく見ていきましょう。

ベアリングの仕組み

ベアリングの目的は回転を邪魔する摩擦を軽減することで、スケボーが走行することによって生まれる衝撃によりウィールの回転が止まらないようにしています。スケートボードで主に使われているベアリングは玉受軸(ボール)ベアリングの608番という規格のものです。

ボールベアリングは、インナーとアウターリング、その間に設置された球体(ボール)と、球体を固定するリテイナー、それらを保護するシールドにより成り立っています。ウィールが回転する際、ベアリングの内部に放射状に設置されたボールが自転することにより摩擦を軽減します。

ベアリングの規格 ABECについて

ABEC(エイベック)は、ベアリングの回転のしやすさを決める規格です。スケートボードで使われるベアリングは通常3、5、7の3種類で、極端なものだと1と9があります。

数が大きいほどスピードが付きやすいです。最初から早いベアリングを使うのは危険なので3からスタートして徐々に数値の高いベアリングに交換していくと良いでしょう。

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ベアリングのブランド

スケートボード専用のベアリングとして市販されているものの中には、オーリーなどの着地の衝撃に耐えきれずに壊れてしまう粗悪品が数多く存在します。自分たちの周りでも、スケートショップで安くない値段で買ったそんなにマイナーじゃないスケートブランドのベアリングが1日と経たずにバラバラに壊れてしまうなんてことがよくありました。なのでベアリングはブランド選びが非常に重要な要素となります。

全てのブランドを実際に使って確かめたわけではないので粗悪品が多かったブランドについては触れませんが、我々が今まで使ったベアリングで早期に壊れることが非常に少なく交換後壊れず半年以上使えたのはBONESとNINJA、そしてMINI LOGOのベアリングでした。以下でこれらのベアリングについて詳しくご紹介します。

BONES(ボーンズ)

業界で最高品質のベアリングカンパニーです。質と値段が両方高い、信頼のおけるブランドというイメージです。絶対に壊れず、軽さも最高クラスの「セラミックス」、ミドルクラスの「スイス」、安価で信頼性のある「BONES RED」など、値段に応じてクラス分けされたベアリングが販売されています。

セラミックスは平均¥16,000と、とても高額ですが、長期的に使うことを考えると値段相応だと言えるでしょう。REDなどは3000円程度で購入出来ます。

NINJA(ニンジャ)

ニンジャは日本製のベアリングです。日本のベアリングは高品質で値段が安いことで世界的に有名で、NINJAのベアリングも値段が3500円程度で壊れにくく安心して使えるイメージがあります。

海外にも流通しているようですがあまり見かけなかったように思います。日本でBONES以外のベアリングである程度の質の物を選ぶとしたらNINJAでしょう。

MINI LOGO(ミニ・ロゴ)

MINI LOGOは安価でなおかつある程度の質を保ったスケートギアを販売している会社です。昔MINI LOGOのベアリングを1セット10ドルという安さに驚き冒険のつもりで購入したのですが、思ったより丈夫で長持ちしました。上の2つのベアリングと比べるとスピードは出にくいですがストレスを感じるほど遅くなく、日本でも1200円程度なのでベアリング選びのボトムラインとして、また使っているベアリングの1つが壊れた時の予備としておすすめです。

ベアリングのメンテナンス

グリスベアリングとオイルベアリング

ベアリングは内部の回転性を持続するために使われるオイルの種類によってグリスタイプとオイルタイプに分けられます。

【グリスベアリングについて】
グリスタイプのは半永久的に持続するグリスオイルを使用しているためメンテナンス不要で、外部からの衝撃がによって壊れるまで一定の性能を持続することが出来ます。
グリスベアリングにオイルベアリング用のオイルを注すと故障の原因になるので間違わないように注意しましょう。

【オイルベアリングについて】
逆にオイルタイプは定期的に専用のオイルを注入しメンテナンスをしないと回転が遅くなり壊れることもありますが、メンテナンス後はグリスタイプよりもスムーズに回転します。

ベアリングは同じブランドでもABECSによってグリスかオイルかが違う場合があるので購入の際は必ず確認して選ぶようにしましょう。

オイルベアリングのメンテナンス

オイルベアリングは使っているうちに徐々に内部のオイルが切れ、乾いた音がして徐々にスピードが落ちやすくなります。この状態を無視したまま滑っていると、中身が壊れて全く進まなくなったり、バラバラになった部品が飛び出たりして壊れてしまいます。

これを防ぐために、別売りの専用オイルを定期的に注してやるようにすると長持ちします。ここで注意したいのが、ホームセンターなどで販売されている工業用のオイルでは無く、スケートショップで取り扱っているスケートボード専用のオイルを使用することです。

工業用のオイルを注すと、スピードは戻るものの、乗り心地が大きく変わり、結果として壊れやすくなることもあります。スケート用のオイルも注しすぎると同じようなことになるので、ベアリングのシールド間に薄いマイナスドライバーなどを差し込んで外し、内部に少量を注すようにしましょう。シールドが外しにくい場合はシールドの隙間から注しても構いません。メンテナンスの際に綿棒などで内部のゴミを掃除してやるとさらに良いでしょう。

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