ファイアークラッカーとは
ファイアークラッカー(FIRECRACKER)は、テールをステア(階段)の角にガチャガチャと当てながら降りるトリックです。テールが階段をヒットする感覚が心地よく、オーリーをせずにステアを降りられるので、滑りに「ひねり」を加えられます。
ファイアークラッカーのHOWTO
決して難しい技ではありませんが、重心と両足の力加減を維持して板に継続して同じ力をかけることがポイントになります。
まずは一段から
ある程度熟練したスケーターであれば、数段のステアでも直感的に出来ますが、あまり慣れていないと派手に転ぶこともあるので、まずは一段の段差でやってみましょう。ファイアークラッカーは一段一段の高さが高いとやりにくくなります。そのため、まずは低い段差を見つけて練習しましょう。
テールではなくノーズを押す
普通に段差を降りるとき、段差の直前に後ろ足で軽くテールを踏んでノーズを上げるととスムーズに降りられますが、ファイアークラッカーは逆にノーズを踏んで、板を地面と平行に近い角度に保ちます(※多少ノーズが上がるのは問題ありません)。
また、後ろ足には力を入れないというわけでなく、一定の力をかけておき、重心はやや後ろに置いておきます。そうすることによって、モノサシの端をしならせて離した時のような、パチッと気持ちの良い音を鳴らすことが出来ます。力は不要です。一見思い切りテールを踏んで鳴らしているように見えますが、力ではこの音は出ず、逆に体勢を崩してしまいます。あくまでもフォームを保ったまま自然に段差を通過するイメージが大切です。
二段以上のステアでやってみる
一段をマスターしたら、次は二段以上のステアを見つけてやってみましょう。これも一段一段が高いとやりにくいので、程よい高さのものを見つけましょう。基本的なやり方は一段の時と同じですが、段数が増すごとに足の位置と体勢がくずれやすくなるため、体勢を維持することが大切になってきます。
意識する5ポイント
・広めのスタンス
・スピードが早いと段を飛ばしてしまうので、遅めにアプローチする。
・リラックスしつつも両足とも1段の時より少し強めに踏む
・重心を少し後ろ側に保ち、前のめりにならないようにする
・ステアを怖がって力んだりフォームを崩さない
以上のことを意識することにより、足と重心を崩さず一段一段をスムーズに降ることが出来るでしょう。
ファイアークラッカーの練習法
最初は必ず1段でマスターして感覚を掴んでおきましょう。
一段のものは複数段でのファイアークラッカーと少しニュアンスが違い、普段オーリーせずに降りる段差を少しカッコよく降りることが出来るので、これだけで普段の滑りを十分楽しくしてくれます。
例えちょいど良いステアを見つけられなくてもこれだけも習得しておく価値はあります。複数のステアは、ある程度熟練度があり、一段でファイアークラッカーを習得していると、かなり簡単に出来ます。
オーリーの習得は必要ないものの、ステアを怖がらないようにするため、ステアでオーリー出来るくらいのスキルはあったほうが安心です。なので低めのステアでオーリーに挑戦するのと同じくらいのタイミングでやってみましょう。
ファイアークラッカーを極める
一見ちょっとふざけたようにも見えるファイアークラッカーを、途中でテールロックし、そこからフリップアウトなどのワンランク上のトリックに進化させたのが、海賊のような風貌とオリジナリティー溢れる滑りが特徴的なプロスケーター、Riche Jackson(リッチー・ジャクソン)です。
彼が織りなす様々なファイカークラッカーの応用技は、見事の一言です。その他のプロならではの応用と鍛錬を極めた滑りも一見の価値アリです!
Thrasher Magazine
Richie Jackson’s “Death Skateboards” Part 2:33〜2:38